自転車の交通ルール

今回たまたま機会があって自転車安全利用TOKYOセミナーに参加してきました。

参加した理由としては自転車を利用している事業だから、というのもあるのですが、
自転車を販売している立場から、自転車による事故を減らせないかなと思ったからです。
お店に来ていただいたお客様が事故にあった話を聞くと、とても悲しいです。
そして自分も加害者、被害者にならないために何が出来るか、アイデアが欲しかったのです。

僕が1番気がかりなこと、それは自転車の人は信号無視をする、一時停止もしない。
難しいのは無視するのは全員ではないことと、それぞれレベルがあること。
ある人は全く無視、止まりも、躊躇もない。
ある人は減速はするが止まらない、または止まっても来てなければ行っちゃう。
大体止まらない人は他の人が止まってても関係ない。

初めに話してくださった東京都市大学の稲垣准教授に
「自転車に乗っている人に交通ルールを守ってもらうのは非常に困難なこと」
「自転車はとんでもなく主観的な乗り物」

といわれて、なんだか逆に楽になった。
一人で考えても解らないわけだ、研究者も苦労しているのだから。

ではどうしていくのか?
罰則を強化?片っ端から検挙?免許制?

1つの方向性は事故や違反、ヒヤリハットから学んでいこうという事。
そしてルールを知って、守って、事故には相手がいるので、相手の行動も知るという事。
事故の大半は朝の通勤時間帯に起きているという事で、まず通勤で自転車を利用している人に
会社単位で安全利用を推進してもらおうというのがこのセミナーの目的。
自分の立場とは少し違うが、やることは同じですね。

全国の交通事故のおよそ20%が自転車関係の事故
それが都内ではおよそ40%にもなる。
しかもこの数字は人身事故のみのデータ、もっと事故は起きているはずですよね!

じゃあどこで自転車事故は起こっているのか?
都内自転車事故の約47%は交差点でおきているそうです。
多くは出会いがしらの事故で、信号のない交差点で多発。

交差点では何が起こっているのでしょうか?
不適切な右左折、一時不停止の2つが挙げられます。

ここで出てくるルールが2段階右折と左側通行。
左側通行は何となく想像できます。走る方向は車と一緒です。自転車は車道の左端を走ります。
2段階右折は知らない人も多いのでは無いでしょうか?
僕も恥ずかしながら原付に乗るようになってから知りました。
十字路で右折したいとき、そのまま車道左側を直進して渡りきる手前で進行方向を右にして停車。
進行方向の信号が青になったら再び左側を直進。
図が無いのでわかりにくいかったらごめんなさい。ググってください。
ルール上、自転車はこの2段階右折をすべての交差点でやらなければいけません。
どんなに小さな交差点でも。商店街の中の細路地でも。

こうなると右折時の違反率が高くなりますよね。いわゆる右にショートカットする事です。
この場合は交差点に右側進入している事例も多いそうです。
稲垣准教授曰く「合理性を求め続ける自転車利用者の典型的特徴」とのこと。
ショートカットしたことで交差点の死角から現れたもの同士がぶつかるわけです。

一時不停止はどうでしょうか?
データによると自転車運転者の一時不停止率は80%という事、ほとんど止まってません。
このデータを見て、止まらないまでも徐行や、確認をしてくれる人が増えてほしいです。
本当は止まらなければ違反なのですが。止まるだけで相当事故が減ります。

ほんのさわりだけでしたが、ちょっとシェアしたくて書いてみました。
間違っていたり、内容がずれていたらごめんなさい。
他にもヒヤリハットの事例や交差点の実験結果、会社内での研修方法、保険のことなど
たくさん聞いてきました。

自転車安全利用5か条
1.車道を通行、左側を通行、歩道は例外、歩行者を優先
2.交差点では信号と一時停止を守って、安全確認
3.夜間はライトを点灯
4.飲酒運転は禁止
5.ヘルメットを着用

これ以外に自転車の交通ルールに関しては結構細かく決まっています。
2023年4月からは新しいルール、5の自転車利用者の全世代ヘルメット努力義務も始まります。
今回、東京都の自転車事故を減らしたいという心意気と取り組みが見られて良かったですし、
ちゃんと先生方が考えてくれているのを知れて嬉しかったです。
細かいルールを知ることも大事ですが、まずは皆が自転車事故を起こしたくないと思って、
過去の事例から学んでいけばいい方向に進むのかなと思います。
免許制だの、ナンバーだの、またお金を使うことが増えないように皆で取り組みましょう。

自転車店としては安全利用促進に加えて整備不良の自転車も無くしたいです。
毎日使っていると変化に気が付きにくいものです。
ブレーキが全く効いていない車体や車軸のナットが手で回るものも良く見かけます。
ブレーキの効かない自転車で事故を起こしても誰も保証してくれないですよ。
定期的に自転車屋さんに持って行って点検、修理をしましょう。
空気は一般車なら最低でも1か月に1回、スポーツなら乗るたびに入れてくださいね。

今回はこの辺で、もう少し考えがまとまったら自転車交通安全講座も開くかも!?
ではでは

この文章は自転車安全利用TOKYOセミナーで配布していただいた資料を基に
一部抜粋したり、稲垣先生の言葉を借りながら独自の見解を織り交ぜ作成いたしました。
セミナー関係者の皆様ありがとうございました。

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